朝や夕方、大量発生する小さな虫をご存知であろう。網戸をすり抜け、油断すると口の中にも侵入する。多種ある中、例えば「ユリスカ」や「チビクロバネキノコバエ」は僅か0.5mm、大きくても2mm程度。不快害虫と言われるが毒性もなく無害なため、とりたてて対策はなされない。おそらく蚊より弱く、虫の中でも最弱だ。不明な点は多いが、一説によればその寿命は3〜4時間の種もあるという。人間が手を出さずともたった1日にも満たない生命を精一杯生きているのだ。▼「蝉のように(作:齋藤虹太)」という詩を紹介したい。
「蝉は成虫になると
一週間しか生きられない
その一週間で
精一杯 鳴く
力強く 鳴く
楽しく 鳴く
蝉は僕らに教えている
たとえまだ
前に希望が見えなくても
その時を
今を
精一杯生きろ
力強く生きろ
楽しく生きろ と」
(八乙女中学校文集「こだま」64号掲載作品)
▼100歳寿命と言われるが、人生は長いようで短い。今日、精一杯に神を愛し、今日、精一杯に目の前にいる生命を愛し、慈しみたいものだ。精一杯力強く、精一杯優しく、そして精一杯楽しく。
<2019/7/14牧師コラム/先週の説教から「今日を精一杯生きて」>