衛生的な問題もあって乳児死亡率が高かった19世紀。ジャービスはMothers friendship dayを提唱して公衆衛生の向上に尽力し、南北戦争では敵味方の区別なく困窮した兵士たちを助け、平和への活動をした。1904年5月9日に召されたジャービスの娘のアンナが母の話を教会で語ったところ人々は感動し、五月第2週を「母の日」として母に感謝する日を設定。世界中に波及することになった。十戒の第五戒「あなたの父母を敬え」は、児童への教育的戒めとして読まれる事もあるが、聖書の舞台である出エジプト記の背景にあっては「成人」が聞くべき言葉であった。成人にとって父母とは年老いた両親を指すことになる。エジプトの奴隷として過酷な強制労働から救い出されて後、先へと急ぐ状況にあっては大きな課題を含んでいた。スピードや効率、能率が求められる状況にあっては必ずどこかで取り残される存在がある。神の前では置き去りにされたり、排除されたり、棄民とされてよい存在などいない。たとえ要領的に難があろうと膨大な時間がかかろうと、神の前ではすべての存在が生かされる救いの対象なのである。神は一人ひとりを背負って誰も見捨てず、最後まで扶養されるお方なのだ。(イザヤ46:4)
2022/5/8(日)講壇生花 by ISHIMARU