『あなたの名を呼ぶ神』:ヨハネによる福音書10章1–11節(2023.1.29)

ひとり一人にナンバーが割り当てられ、個人情報が番号に集約されてしまう時代。管理する側で重要となるのは、個人名にヒモ付けされる年齢や電話番号、口座など数字の情報であって、少なくとも一人ひとりの「個性」とか「人格」の情報ではない。人の創造主である神は、ひとり一人その「名」を呼ばれるお方である。人を「モノ」扱いする関係では相手の「名」は呼ばれなくなり、「誰か」にとって都合のよい「モノ(道具)」となり得る。しかし神は、その人自身の尊厳を大切にして信頼関係を結ばれる。全体や組織のためではなく、愛するがゆえに、ひとり一人、その名を呼ばれ、礼拝へと導かれる。「羊飼いは自分の羊の名を呼んで連れ出す」(ヨハネ10:3-4)主イエスは良き羊飼い(ヨハネ10:11)であり、羊のために命を与えるほど、一人ひとりを愛される。このお方の声を今日も聞き分けて歩もう。「恐れるな。わたしはあなたを贖う。あなたはわたしのもの。わたしはあなたの名を呼ぶ」(イザヤ書43:1)


2023.1.29(日)礼拝講壇生花 by ISHIMARU