「分かち合えば増える」:ヨハネによる福音書6章1−15節-子ども祝福式- 

人々を助け、愛と優しさにあふれた主イエスのもとには大勢が集まっていた。主イエスは目を上げ、群衆の食べ物を案じられる。弟子の一人が、子どもが持っていた大麦のパンとおかず(魚二匹)を見つける。主イエスはそれを感謝し、人々に分かち合うように指示される。すると分かち合われたわずかな食べ物が不思議と増えて人々は満腹した。少ないものでも、分かち合うことによってみんなが満足できる。利己的ではなく隣人と分かち合う生き方、思いやりや愛は、どんなにわずかで小さくとも、大きな奇跡を生み出した話だ。▶️第二次世界大戦中、ユダヤ人狩りが始まる中、アンネとその家族に隠れ家を提供し、食料を支援し続けたのはミープ・ヒース(Miep Gies1909-2010)であった。彼女が住まいや食事を分かち合わなければ、アンネは日記を書き続けることはできなかった。戦後、「アンネの日記」は世界70の言語に訳され、戦争と差別による苦しみを世界中に広く伝え、今も平和への願いを増やしている。晩年のヒースさんは言う。「私はヒーローと呼ばれるのが好きではありません。なぜなら、人を助けるために特別でなければならないと考える人はいないはずだからです。普通の秘書や主婦、10代の若者でも。暗い部屋に小さな明かりを灯すことができるのです。」暗く思える時代にあっても希望に満ち、喜びが増やされるよう、小さくとも平和を創り出す奉仕を主にささげよう。(2023.11.12(日)

2023.11.12(日)礼拝講壇生花 by YOSHIKO