『神の子イエス』:ルカによる福音書3章23−38節

「誰も端っこで泣かないようにと君は地球を丸くしたんだろう?」(RADWIMPS「有心論」より)ある生徒が学校礼拝のレポートで紹介してくれた曲の一節。聖書の説教を聞いて思い出したという。ルカの系図は、「誰ものけ者にされないようにとみんな神の子にしたんだろう?」とも読める。ルカによるイエスの系図は、神の子イエスが人類の祖アダムに遡っている点が特徴的である。そして、アダムが神の子であるなら、その子孫であるイエスと共に全人類はみな、神の子なのだという全世界との連帯が表明されているともいえる。同じ青い空、同じ地球、この大地に住むすべての人たちをイエスは神の愛で結び、敵も味方もなく同じ命として繋いでいかれる。イエスは誰も端っこに追いやらない。もし、端っこで泣く人がいれば、イエスはそばに来て「あなたはひとりではない」と、うずくまった魂を生き返らせてくださるお方だ。彼は共に泣き、痛みに共感しつつ恐を締め出す完全な愛と無限の包容力ですべてを丸くおさめていかれる。われらはそのつながりの中で、主にあって生きる。主イエス・キリストこそ、すべての者をひとつに繋ぐ神の子救い主である。(2024.7.7)